社長である3代目 勇作さんは宮崎県延岡市から鹿児島県曽於市まで片道3時間半かけて、豚をトラックで食肉処理場まで運んでいます。吉玉畜産では、肉質がいのち。こだわり抜いたエサで育った豚たちに、ストレスを与えてしまい、肉質を落とすのは忍びないと、勇作さんは毎週鹿児島までトラックを夜中に走らせています。
豚は本来、日中は活動していて動き回る生き物です。昼間にトラックを走らせると豚はトラックの中では窮屈さや日光にストレスを感じ、死んでしまうこともあります。繊細な豚の生態に合わせて、仕事を進めることがいい肉質の維持につながると勇作さんは考えます。

吉玉畜産では、生産の効率よりも成長ホルモン剤をエサに入れず豚を自然なスピードで成長させ、病気予防の薬剤も使用していません。ホルモン剤をエサに混ぜていると約6カ月間で出荷することができますが、ホルモン剤を抜いてしまうと成長が促進されず、1、2カ月ほど出荷までの期間が延びてしまいます。それでも無投薬にこだわるのは、「自然に近い環境で、豚本来のスピードで自分が食べられる物で豚を育てたい」と父である洋二さんの代から受け継がれた考えを大切にしているからです。狭い空間では豚も人間と同じようにストレスを感じてしまうため、豚にも広い場所で育ってほしいと、豚舎の1区画内の頭数をできる限り配慮をしています。

畜産業界では、豚肉の旨み成分であるオレイン酸を増やすために、豚の品種改良をすることもあります。しかし吉玉畜産では、エサと育て方にこだわることにより、昔ながらの飼育方法を大切にして豚の健康と肉のおいしさを追求しています。



そうした豚に配慮した空間やエサで育てることにより、「胃もたれしない」「脂があっさりしていて、でも肉の味がしっかり」とした定評のある肉質の豚になります。その味はミシュランの星を獲得した料理人が認めるほど。現在、勇作さんたちの手によって、全国へ向けて豚肉を毎週出荷しています。


大きな肉の塊を1片、1片感触を確かめながら、カットをしていく勇作さん。(※今回は取材のために特別に販売用ではない商品のカット作業を実演していただきました。)

ご自宅の近くにある精肉店でのカット作業は行われています。勇作さんの素早く的確な指示のもと、スタッフの方の手により鮮度の高い内にパック詰めまで行われます。大事なお肉はすぐに冷蔵庫へ。お客様との出会いを待ちます。


豚バラのカット風景。1枚ずつ真剣に職人の手さばきでパック詰めされています(※今回は取材のために特別に販売用ではない商品のカット作業を実演していただきました。)

1枚ずつ丁寧に並べられたロース。焼いても肉汁が出にくいため、噛みごたえとジューシーさが抜群!




■「延岡 よっとん」を食べてみたい方はこちらから
(株)吉玉畜産
営業時間 9:00~18:00
定休日 (日)・(月)
延岡市柚木町738  ☎(0982)33-1087

※これまで「ヨシチクのEM豚」として販売していきましたが、
2017年4月10日より「延岡 よっとん」と名称を改めました(4月10日=よっとん)。
より多くの方々に親しみをもって「よっとん」と呼んでもらえたらと思います。
「延岡 よっとん」へ名称変更のお知らせについて>>


2016年11月29日(いい肉の日)にリニューアルオープンしたお店の前で。吉玉さん ご一家とスタッフの皆さん


農園の紹介